第37回 0人展作品コメント集(松田 環先生)

2014年4月に開催致しました。先生からコメントを頂きましたので
ご参考までに掲載いたします。

出品者名 作  品 コメント
天野敏子「フェズ」  

色のニュアンスがよい、人物が集合しすぎているかも、中心線が出来過ぎている(人物が大きいかも)


遠藤萬里「袖ヶ浦カントリ−クラブ」  

空の明るさ、木々の暗さがアンリールソーみたい、画面に人物が入ってもいい

小池幸三「ドロミテ」  

なるべく絵葉書的にならないように工夫がいる、名所旧跡は難しい。下の景色がいい、山は描き過ぎたかも、空はもう少し狭くてもよい 網羅的にならずに焦点を絞ったほうがよい。

小谷野真人「籐の長椅子」  

描きこなれた感じ、このサイズでこれだけ描き込むのは難しいが 大作の下絵的で良く描けている絵の突っ込み方のバランス取れている、肌の色がもう少し明るくてもよい、そうすると背景との感 じが出てくる

田中不二「橋のある風景」   空の色が豊か、奥行きがある、どこにでもある身近な風だが屋根とかポイントの色の効果が効いている絵の具の使い方が柔らかい。
岡本克也「伊勢神宮外宮」  

人物の描き方が達者、人物を描くことで樹木の巨大さを出している。計算されていて、てらいがない。              

清水晴秀「クリスマスロ−ズ」  

こまかいデッサンも逃げないで描いていて良い

鈴木美子「かわはぎ」  

色の使い方が手馴れていて迫力がある。かわはぎが画面の中で 占める部分が大きいので 一匹でよいかも主題が大きくなるので 少し 抑え気味のほうがよい、テーブルの切り方がせまい感じ。


岡あき子「春の綾瀬川」

桜の色の発色がよい。画面奥の川面が起き上がってしまっている。


臼田裕昭「奥入瀬」  

空間に空が入っている、木立の色合いもよくできている、川の流れも波立ってよい構図的にリラックスして窮屈でなく素直で作為が なく、見ていて安心感がある。

下條沢男「やぶつばき」  

花の色調と花瓶との色調が似通って色味が同調。構図として花より下の分量が多い、背景に少し色を置いてもよい、水彩の場合、油絵と違って花器はなくて花だけに焦点を絞ってもよい、葉が良く描けている。


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